がま口専門店 のんぱち屋 Blog

2026/10/13 21:05

見た目と実用性を支える、小さなこだわり


のんぱち屋のがま口バッグには、ほとんどの作品に「底角(そこかど)」と呼ばれる補強を付けています。バッグの底の四隅にある、人工皮革の部分です。

バッグの角は、置いたときや日常的に使う中で擦れやすい場所。その角を守るための補強であると同時に、バッグ全体の印象を引き締めるデザインのひとつでもあります。

私自身、この底角がある仕上がりが好きで、がま口を作り始めた頃から取り入れてきました。今では、のんぱち屋のバッグに欠かせない仕様になっています。

 バッグの形に合わせて調整する


底角は、すべてのバッグに同じ形や大きさのものを付けているわけではありません。マチの幅が小さければ、底角も小さめに。外ポケットの位置や形状、バッグ全体のバランスを確認しながら、それぞれに合う大きさや曲線を決めています。

大きく覆えばいいというものでもなく、補強としての役割と、完成したときの見た目の両方が大切です。ほんの少し形が違うだけでも、バッグ全体の印象は変わります。


三重縫いのステッチ


底角を縫い付ける際には、BERNINAのミシンを使い、「三重縫い」という方法でステッチを入れています。

通常の直線縫いとは少し違い、糸が重なることで生まれる、存在感のある縫い目です。均一に整った直線縫いの美しさもありますが、私はこの三重縫いならではの、少し味のある表情が気に入っています。

お客様からも「このステッチがいいのよね」と言っていただくことがあり、今では底角の形とともに、のんぱち屋のバッグを特徴づける部分になっています。


見た目以上に手間のかかる工程


底角の縫製は、実はなかなか神経を使う作業です。

バッグの本体に外ポケットを縫い付けた後、底角を取り付けていきます。特にマチ付きの外ポケットがある場合、生地や接着芯が何枚も重なった部分に、さらに人工皮革を重ねて縫うことになります。
厚みのある部分を乗り越える際には、目飛びや縫い目の乱れにも注意が必要です。表から見えるステッチだからこそ、仕上がりを確認しながら慎重に縫い進めています。
また、バッグを組み立てたときに、前後の底角のラインが脇できれいにつながるよう、位置合わせにも気を配っています。
わずか1〜2mmのずれでも、作っている本人としては気になってしまうもの。もちろん手作業なので、毎回完全に同じというわけにはいきませんが、できる限りきれいにつながるよう、何度も確認しながら制作しています。

ここは、なかなか気の抜けないところです(笑)。



手間がかかっても、付け続ける理由


底角を付けなければ、バッグの制作時間は確実に短くなります。人工皮革の切り出しも、位置合わせも、縫い付ける工程も必要なくなりますから。
実際、小さなポーチなどでは、底角を付けずに仕上げることもあります。でも、完成したものを見比べると、やっぱり底角がある方がいいなと思ってしまうんです。
底角があることでバッグ全体がシュッと引き締まり、少し高級感も生まれます。そして、日常使いで擦れやすい角を補強するという実用的な役割もあります。
お客様からも「この底角がいい」と言っていただくことが多く、そうした声も作り続ける理由のひとつです。

使いやすさと、見た目の美しさ。どちらか一方ではなく、両方を大切にしたい。
底角は小さな部分ですが、のんぱち屋のバッグ作りには欠かせない仕立てです。
手間はかかります。でも、やっぱり外せないんですよね。



 長くお使いいただくために


がま口バッグは、丸洗いすることができません。

そのため、ご使用前には、バッグの生地と人工皮革の両方に対応した防水スプレーをかけていただくことをおすすめしています。
使い始めだけでなく、定期的にお手入れしていただくことで、水や汚れが付きにくくなり、きれいな状態を保ちやすくなります。防水スプレーは、必ず製品の使用方法を確認し、目立たない部分で色落ちや風合いの変化がないか試してからお使いください。

お気に入りのがま口バッグを、できるだけ長く使っていただけたら嬉しいです。

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のんぱち屋

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